「喜びの詩」   第27号 2008年7月14日

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目次

□ 世界の成り立ちについて
□ 人のありようについて
□ 生きることについて
□ 自分の生を、より大きな喜びにすることについて
■ 他者との関わりを、より大きな喜びにすることについて
   ● 他者との間の感情と体験
   ○ 悪と罪
   ○ 勝利感と敗北感
   ○ 敗北感の解消
   ○ 他者への典型的な行い
□ 社会との関わりを、より大きな喜びにすることについて
□ いくつかのものごとについて

(本号に掲載するもの:■●)
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─────── 他者との間の感情と体験


たとえば、喜びという正の感情を、
言葉や表情や態度など、行いの上に表し、他者に示せば、他者にも同様な感情が生じうる。
そして他者が同じように、その感情を示し、返してくれば、自分の感情は増幅される。
他者にそれを示すのが習慣になれば、他者もそれを示して返すのが習慣になりうる。
自分より先に、他者からそれを示してくるようになれば、自分の習慣はより強固になる。
その感情を示す習慣は、自分から他者へ、他者からまた別の他者へと、拡がっていきうる。

こうしたことは、怒り、恐れ、悲しみという負の感情にも、全く同じくあてはまる。
つまり、日常の積み重ねにおいて、他者に示す感情が、
正の感情か、負の感情かで、その結果は大きく違ってくる。
ゆえに、他者との間でも、感情の制御が大切になる。

負の感情を押し隠さずに、正直に他者に示すことも、時によい結果をもたらしうる。
しかし限度を超えれば、それは互いにとって、負の感情を増幅させるものになる。
まずは正の方向へ、感情を向ける努力が必要なのは、他者との間でも変わらない。

たとえば、他者から自分に、
正の感情が示されたら、正の感情を示して返し、
負の感情が示されても、負の感情を示して返さないようにする。

たとえば、自分の中に負の感情が生じたら、
あえて明るい言葉や態度を発して、それを他者に与えてみる。
それは他者からの明るい言葉や態度を誘い、
自分の中に正の感情を起こすきっかけになりうる。

たとえば、他者の行いに対して、怒りをぶつけないようにする。
怒りは、建設的な傾向と破壊的な傾向の、どちらか一方だけでなく、常に両方をいくらか伴う。
しかし怒りは往々にして、より破壊的なもの、つまり見境のない興奮になりやすい。
その怒りは自分にとって、体に負の影響を与えるもの。
その怒りは相手にとって、反省よりも新たな怒りを芽生えさせるもの。
その新たな怒りは、恨みや憎しみになって、自分に返ってくることになったり、
別の他者にぶつけられて、拡がっていくことになったりもする。
怒りを示すなら、より建設的なもの、つまり改善を促すための奮起にする。
示された怒りが、より建設的なものか、破壊的なものかは、時に子供でも見分けうるもの。

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自分の体験世界が、自分の意識の反映だという構図は、
他者との関わりにおいてもそのまま成り立つ。つまり、
自分が変われば、他者との関係は変わって見え、
また現に、その関係は変わり出す。

他者との関係が苦しみを伴うとき、
単に他者の行いを変えようとしても、往々にしてできないことがある。
しかしその関係を諦めるのはまだ早い。
まず自分が変わることによって、往々にして他者は変わりうる。
もちろん他者にも自由がある以上、全く自分の思い通りになるとは限らない。
しかし、他者を変え、動かすための、最終的な方法は、自分が変わり、動くことのみ。
多くの場合、他者が自分へ向ける態度は、自分が他者へ向ける態度の、何らかの反映。
自分が本当に変われば、他者との関係は、およそ大きく変化するもの。

人は、それぞれ別な視点から、物質の世界を体験している。
つまり、それぞれの体験世界は、種類は同じでも、情報としては違ったもの。
その世界はいわば、自分のためだけに注文された舞台。
そこには、様々な他者が登場する。
そこでは自分が、他者の補佐役を演じたりもする。
それでも、その舞台の主役は自分であり、その最大の観客もまた自分。
ゆえにその舞は、傍観すべきものでなく、躊躇すべきものでもない。
他者を苦しめない限り、それは遠慮すべきものでもなく、委縮すべきものでもない。
他者との関わりがあっても、やはりその舞台は、
喜びをのびのびと「表現し、味わう」ための場であることに変わりない。



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 あとがき
ここではまず、他者との関わりがあっても変わらない、基本的な事柄を取り上げました。
次号では、他者との関わりがあってこそ生じるものの一つ、「悪と罪」について考えます。
 それではまた。
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発行者 哲楽人  週2回発行(月曜・金曜)
バックナンバー掲載サイト http://www.yorokobi.info

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